損害賠償請求にも時効がある

交通事故の場合、被害者(遺族)は加害者に対し不法行為に基づく損害賠償請求を求めることができます。ただ、請求できる権利がありながら、いつまでも権利行使しない場合、時効によりかかる権利が消滅してしまう場合があります。

不法行為による損害賠償の請求権について、民法は、「被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から3年間」権利行使しなければ時効により消滅するとしています。また、「不法行為の時から20年経過した」場合も消滅するとしています。

時効で問題となりやすいのが、時効の起算点です。民法は「損害及び加害者を知った時」から時効進行します。そうすると、交通事故でけがした場合、ひき逃げのような悪質な事故を除き、通常は、交通事故の段階で加害者及び損害を知ることになるといえますから、交通事故時から時効進行することになろうかと思います。ただ、これはあくまで原則に過ぎません。交通事故によるけがの場合、後遺症など生じる場合もあります。そこで、後遺障害の場合、時効の起算点は症状固定日からとするのが一般的です。

損害賠償請求と時効

このように、損害賠償請求を考えている場合、時効についても考慮しておく必要があります。なお、近々民法の債権法が改正される予定がありますが、人の生命又は身体を害する不法行為による損害賠償請求権の消滅時効は5年に延長される予定です。民法が改正されれば、これまで以上に被害者救済に資することになろうかと思われます。損害賠償請求と時効について不明な点がありましたら、法律の専門家である弁護士に相談することを勧めます。